KIMG0018KIMG0016KIMG0017
 
何回かに分けて私がレッスンでよく使う教材を紹介します。
 
特に初心者のチェロの練習として大切なのは、第一ポジションの習得ではないでしょうか。チェロの場合、第一ポジションがしっかり弾けなければ他のポジションへ移行することはほぼ不可能だからです。
 
今日、紹介するのは今までにも時々紹介してきましたが、リック・ムーニーのポジションピースという教本。アメリカで使われている本ですが、とても良く出来ています。
 
この本には第一巻と第二巻とがあり、第一巻は第一ポジションがある程度しっかり取れる程の段階に達した生徒にはもってこいの教材です。
第二巻は難しい第五から第七ポジションまでの課題。この程度まで至るとかなり難しい曲まで弾きこなすことができます。
 
第一巻は添付した写真にあるように予備練習として、解放弦の1オクターブ上の同じ音を取ることから始まります。ある場合はフラジオレットであったり、このシステムは全巻を通して繰り返し行われます。
本編の曲においても、オクターブや解放弦との同音で弾くという場面が沢山出てきます。これはポジションを取る練習においてはとても大切なのです。つまり解放弦弾く時に、次のポジションを弾く時のために手の形を整えておかなければならない、これは基本中の基本。ただその音が取れたら良いというのではだめなのです。弦上の他の指は今何の音の上にあるのか、これがしっかり把握できていないと、初見も難しいでしょうし、曲を習得するスピードにも格段の差が出てきます。
予備練習には「地理クイズ」として、たとえばA線のDの位置に2の指(中指)がある時、他の指は何の音の上にあるでしょうか、といった問題もあります。これなら子供でも楽しんで挑戦することができます。要するに、頭の中に指板の地図を作る作業でもあるのです。
 
そういった意味でこの本はとても良く出来ています。
 
大抵の教本では第一ポジションの次に、第四ポジションを練習しますが、リック・ムーニーのこの本では第二、第三、、とほぼ順番に進みます。実際の曲では第二、第三ポジションを使わなければ滑らかに弾けないということが多く、ただ第四ポジションを使って音域を拡げる、または第四ポジションはただ単に音が取りやすいだけではどうしようもないことがほとんどなのです。実際、第四ポジションだけが特に簡単だということはありません。
その面から見るとこの本は実用的でもあります。
 
引き続きこの本の第二巻やムーニーによる他のシリーズ、または他の教材についても紹介していこうと思っています。KIMG0015