第7番
マエストーソ(荘厳に)

移弦を伴うスラーのアルペジオが曲の美しさを際立たせます。
ハ長調というチェロがとても良く響く調性で書かれ、チェロという楽器の良さが最大限に生かされる曲でもあります。表示はマエストーソ(荘厳に)とありますが、雰囲気は常に穏やかで優しさや懐かしさに溢れています。
和声的にとても指遣いが困難になる箇所もありますが、和音そのものが美しいので、練習することが苦にはなりません。
分散和音の最低音がメロディーとなり曲は進行します。
クライマックスは小指を伴う親指のポジションが多用され、4オクターブを超えるアルペジオは音楽を白熱させます。
そして印象深く曲を閉じるのです。
この世にこれほど美しく優しさに溢れたチェロ音楽があるでしょうか。

◎第8番
モデラート マ エネルジーコ

この曲は文字通り力強さに満ち溢れた曲です。冒頭からいきなりフォルテのダブルストップで始まります。
第13小節目からは親指ポジションでの3度とオクターブに加え、小指を使った親指ポジションの10度が続きます。
親指ポジションでの3度やオクターブは指の間隔が不安定になりやすいものです。オクターブなら親指と薬指だけで押さえるのではなく、薬指に中指を添えるなどして手首の安定度を増したいものですね。親指ポジションでの小指は1や2、3の指に比べて運動領域は狭く限られてくるので、意外と音を外すことは少なくなります。しかし小指の先の面積は他の指よりも狭く音も薄くなりやすいので、指先だけでなく指の腹も使ってしっかり弦を押さえたいものです。(いわゆる長靴の底です)

◎第9番
アレグロ スピッカート

この曲は8分の12拍子という三連符の連続による常動曲です。
特に3連符の真ん中の音が常に3度などの重音になっているところが、演奏をより困難にさせています。おまけにスピッカートで弓を軽く飛ばしながら弾くものですから、どうしてもその音だけ強く乱暴になってしまいがちになります。ボウイングには最高のバランスが要求されます。
とても難しい曲です。

続く