先日もお知らせしましたように、2月9日(土曜日)はソプラノ歌手藤野カヨさんのリサイタルがありました。
共演者として私も演奏させていただきましたが、なんとか無事に終わり役目を果たすことができました。今、少しホッとしているところです。
 
当日は寒い1日でしたが会場は温かい雰囲気、たくさんのご来場がありました。そしてたくさんの好評をいただきました。ご来場いただいた方々、手伝っていただいたスタッフの方々には心からお礼を申し上げます。
 
さて、今回のメンバーでは二回目となるコンサートが来る今年の6月8日(土曜日)に開催されます。先日のブログでは私のミスで6月9日とお知らせしてしまいましたが正確には6月8日午後3時開演です。お詫びと共に訂正します。
 
次回のコンサートは6月。梅雨の時期ということで、水に因んだ音楽を演奏します。
 
ソプラノソロはドボルザークの歌劇「ルサルカ」より「月に寄せる歌」他、
 
ピアノはドビュッシーの「雨の庭」他、
 
そして私はブラームスのチェロソナタ「雨の歌」全楽章、サン・サーンスの「白鳥」を演奏します。
 
ところで、ブラームスのソナタ「雨の歌」はバイオリンソナタだったのでは?と不思議に思われる方もいらっしゃると思います。
実は、ブラームスはバイオリンソナタとしての原曲を自らの手でチェロソナタとして書き替えているのです。
バイオリンソナタの原曲は発表当時から人気が高かったようで、当然チェリストからもチェロで弾いてみたいという要望があったのでしょう。
(ブラームス以外にもパウル・クレンゲルという指揮者が編曲した版もあります)
バイオリンの原曲はト長調、チェロ版は二長調です。
 
チェロで弾くとバイオリンのような透明感や軽やかさが出しにくいということで二長調という明るい響きがする調が選ばれたのでしょう。
 
いずれにしても、この曲をチェロで弾くのはとても難しいのです。
まず、先ほども申し上げましたが、チェロではバイオリンのような透明感が出しにくいこと。そして何よりもバイオリンの得意とする音形をチェロで弾くのですから、チェロでの演奏は困難を伴います。
また、チェロでは楽器の特性上どうしても重厚さが全面に出てします。元々チェロのために書かれた作品なら問題はないのですが、この曲のメロディーはあくまでバイオリンの良さを引き出すために書かれたメロディー。チェロではどこか違和感があります。
そしてこの曲はバイオリン音楽としてとても人気が高く、聴く者はどうしてもバイオリンのイメージで聴いてしまうのです。元々チェロの作品として書かれた曲のように聴かせるのは至難の技。
 
私はこの曲を初めて演奏します。しかし、この曲を演奏できる機会は滅多にないことなので、今回頑張って挑戦したいと思います。
 
6月のコンサートまであと3ヶ月と少々。また厳しい練習の日々が始まります。
 
皆様、次回のコンサートもご期待ください。
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