音楽の場合はどうでしょうか。名曲を聞いた時の感動はどこからくるのでしょうか?
そもそも“感動”とは何?これも説明困難な言葉の代表格でしょう。

考えれば音楽も目には見えませんね。わかっているのは音楽は物が振動して空気が振動し、それが鼓膜を振動させ電気信号に変換され脳に伝わり、結果として人々に音楽という名前で色々な感情を引き起こさせている現象。ただそれのみです。音を聞くという“意識”が人を初めとする動物に耳という器官を与えたのです。目の必要性がない動物は目が退化してしまっています。同じように人が音楽を聞き演奏し楽しみたい、という“意識”の概念が存在しなければ音楽など存在しないことと同じ、ということになりませんか。したがって犬や猫の意識の世界には音は存在しても音楽は存在しないと思います。あらゆる事象に意識の問題が関わってきます。

“意識”を初めとする見えないものについて深く考える精神的な“ゆとり”は持ち続けていきたいものですね。そんなことを考える今日この頃です。

私が好きな言葉。
「唯物主義は根拠の薄い一種の宗教である。物質しかないということは真理に反している。」京都大学教授、宗教学者 カール・ベッカー