妻が使っていたチェロが彼女の亡き後、7年間も彼女の実家で眠っていました。
これ以上、ほったらかしにしておけば、楽器のためにも良くないと私の息子とも相談し、結果私が引き取り当分面倒を見ることになりました。
 
このチェロは初め私が使っていた物なのですが、何年前か忘れましたが妻にプレゼントした楽器です。
多分25年は経つでしょう。
Anton Hoffmanという19世紀後半にヴィーンで作られた楽器です。チェロとしてはあまり古くはありません。弦が標準のチェロより1.5センチも長い大型のチェロです。
 
やはり、7年も全く弾かれない状態というのは楽器にも良くはありません。
湿度や温度が完璧に調節された環境で保管されたとしても、長期間弾かれないでいると楽器はどんどん眠っていきます。つまり音を忘れるのです。
今度、眠りを覚まし快適な状態で音楽を奏でようとすれば、かなりの弾き込みが必要となります。
ましてや、普通の民家の居間にほったらかしにされていたなどとなれば、なおさらなことです。
実際、このチェロも風化がひどく、今すぐにはまったく使い物にならない状態でした。
 
手垢が楽器に浸透し、板はあちこち剥がれ、ネックの角度も変わってしまっています。
 
早速、40年近く付き合いのある弦楽器制作家の山本正男さんの工房に持っていきました。
 
これは、ちゃんと修復すれば凄く良いものになるぞ、と仰ってました。
 
まず、修理の目玉は、ネックを一度外し取り付け直すこと。これで、かなり音色は変わるはずです。次に、板の剥がれを直すこと。駒の取り替え等々。
とにかくかなりの大修理になります。
 
完成は来年になるとのこと。
 
出来上がれば、来年このチェロを使って何かコンサートをやろうと考えております。
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