先日から、当教室で使う教材について紹介していますが、
今日はセバスチャン・リーの「40の簡単なエチュードOp.70」とポッパーの「15の簡単なエチュードOp.76―1」について説明します。
リーには沢山のチェロ二重奏やエチュードがありますが、このエチュードも二重奏で書かれています。私の生徒にはドッツアウアーのメソッド第一巻を終える頃から使い始めています。先日も紹介した、ドッツアウアー第一巻を終えてもまだ第一ポジションに不安感を残す生徒にはとても適切だと思います。
いままでやったドッツアウアーを部分的に戻りながらやり直させるよりは、一気に曲を代えてしまった方がうまくいく場合の方が多いのです。
出てくるポジションは第一ポジションのみ。しかし多様な指遣い、そして、あらゆる弓のテクニックが網羅されています。
特徴は何より音楽が美しいということ。初歩の生徒もやる気をなくすことはありません。
このエチュードが終われば、次はポッパーの「15の簡単なエチュードOp.76―1」に進みます。
このエチュードもほぼ第一ポジションしか出てきませんが、簡単とは言え、左手やボウング共にかなり高度なテクニックが要求されます。第一ポジションの可能性を極限まで極めたエチュードと言えるでしょう。さすがワーグナーの影響を受けた作曲家だけあって、音楽的にも高度。音楽的センスも育ててくれます。このエチュードをやれば第一ポジション習得はほぼ完了です。
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