其ノ二
よくバイオリンとチェロをデュエットをしたりしますが、音色がとても融和しあって演奏するのはとても気分がいいものです。同族の楽器同士は響きが安定するのです。
またこの編成のために書かれた曲もとても多く、名作も数多く存在します。ラベルやコダーイの作品は室内楽作品としても最高傑作の部類に入るでしょう。安定感のあるものとしては他にビオラとコントラバスのデュエット。ディツタースドルフの作品が有名です。
やはり安定るすばかりでは飽きてきます。危険も犯したくなるし、違う響きも体験してみたくなるのが人情です。違う種族の弦楽器との合奏です。次に正と負の関係で言えばヴィオラとチェロの合奏です。まったく雰囲気は異なってきます。バイオリンの時の融和感とは違い、それぞれの楽器の音が浮き立って聞こえてきます。ソロの雰囲気が強くなるのです。ベートーベンやダンツィに名作がありますね。
種族との合奏で面白いものはコントラバスとチェロの二重奏で、やはりそれぞれの楽器にはソロ的要素が強く反映された曲が多く、その最たるものはロッシーニの二重奏曲でしょう。違う種族同士が丁々発止とぶつかり合う名作です。チェロの二重奏用に編曲された楽譜も発売されていますが、チェロ二人で弾くとまったく退屈で面白くありません。面白いものですね。
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