という訳で留学してすぐの頃はほんとに苦労しました。とにかくソナタ一曲まともに弾き通せなかったのですから。まずレッスンでやらされたのは左指を揃える訓練。右手は開放弦から。ほんとに心が折れました。とにかく一からのやり直し。
このような苦労の経験があるからこそ、なぜ弾けないのか。私は弾けなくて悩んでいる生徒の気持ちが良くわかるのです。またなぜ弾けない理由がわかるのです生徒の気持ちに寄り添ったレッスンができること、これが教師に求められる最大の能力であり責任でしょう。
最初から弾けてしまっている先生は苦労していないので、なぜその生徒が弾けないかその理由がわからない、というケースもあります。
話しが脱線してしまいました。次回はまたチューリッヒの街に戻りましょう。