◎5 ウルフキラー
チェロには表板と裏板の振動特性の差により、ウルフトーンと言われるD線下の方やG線中央部に唸りが出たり、音がひっくり返ったりしてとても弾き難い経験をされている方も多いと思います。ほとんど音にならないこともあります。魂柱の位置を調整することによってある程度改善されることもありますが、ウルフが無くなる分それまで良く鳴っていた音までが鳴らなくなってしまうこともあり、なかなか難しい問題です。どうしてもウルフが強い場合ウルフキラーを装着するしか仕方がありません。G線かD線に着けるのが一般的ですが、どこにつけても問題ありません。重要なことは、ウルフキラーを装着することによってそれまで良く鳴っていた音まで鳴らなくなってしまうというリスクを考慮しなければならないということです。少々のウルフは我慢するべきです。もしもウルフキラーをつけるのなら見附精機社(大阪市城東区)の物がオススメです。大きさも二種類あってウルフの程度に合わせて選べます。
つづく
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