今日も先日行ったレッスンの模様をYouTubeにてお知らせします。
演奏はこのブログでも度々登場する生徒のHさん。彼は当教室ホームページ冒頭の動画を制作してくれたり、発表会のプログラムを制作してくれたりと色々教室の活動に貢献してくれています。
今回、最初に演奏するのはドッツアウアーのメソッド第一巻より64番です。この曲も他のドッツアウアーと同じように二重奏で書かれています。
メロディーのセンスも良く、作品としても美しく、楽しみながら合奏の極意が身に付くように書かれた初歩の生徒にとっては最高のエチュードです。
Hさんの場合、右手は全体的に
肩だけで弾く傾向にあります。
肘から先をもっと使うことが出来れば、音色もしなやかに伸びるでしょう。肩で弾く原因のひとつとして右手親指が突っ張っていることが考えられます。これは細い弓を持つことによる不安定さから来るのですが、このような場合、一時的に親指が当たる弓の部分にゴムチューブなどで弓を少し太くして安定感を増す、という方法もあります。今後のレッスンで試してみたいと思います。
次に演奏しているのは、リック・ムーニーのポジションピース第二巻より第六ポジションの練習。チェロにとっては難しく、しかも避けては通れない中ポジションへの移動練習です。中ポジションではどうしても左手全体的に窮屈になり不安定さを感じるものですが、このエチュードでは生徒に興味を無くさせることなく自然に、そして効率的に編集されています。これほど良く書かれた中ポジションの教科書は私自身他には知りません。
次は、ヨゼフ・ライナグルの二重奏第八番です。第二楽章の一部が収録されています。三連符と二連符が交互に出てくる部分があるのですが、この部分でHさんは苦労してます。まあ誰にとっても難しいのですが、裏拍をとりながらでは確かに三連符は弾くことは困難です。ですから大きく一拍として取らなければならないのです。つまり流れが必要だということ。流れと二連符のように踏みしめながら進むという二面性、西洋音楽の特徴ですね。
理屈より慣れることが第一でしょう。
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