この数日、台風や雨が多く、天気が今一つはっきりしませんね。
こんな時期はチェロの鳴りも、何となく音が抜けず、何か突っ張ったような状態になってしまいます。そんな時は結果として、音によってイメージをかきたてられる、ということも少なくなります。少なくとも、やる気はなくなりますよね。
 
そんな時は弦を張り替えてみましょう。張り替えることによって、少なくとも気分転換にはなると思います。
 
6月から7月のこの時期に張り替えれば、楽器には負担が大きい8月9月の暑い時期を、なんとか良い音で乗り切ることができます。暑い季節が過ぎ、10月頃になり再び張り替えれば、その楽器が持つ本来の音色へスムーズにバトンタッチできるでしょう。
アマチュアなら年に二回、そのペースで張り替えれば十分だと思います。
もう少したくさん弾くという方は、もう一回、弦へのダメージが多い暑い時期に張り替えると良いかと思います。
 
しょっちゅう弦を張り替えている人を見かけますが、あれでは弦が楽器に馴染まないので、私としてはあまりお勧めできません。
同じ銘柄の弦といえど、新しい弦に楽器が馴染むのは、ある程度時間がかかるのです。
 
そういうことで私も先日、弦を張り替えました。
今回は、4本ともヤーガー社のスペリオールという銘柄に統一しました。
やはり、ヤーガーは昔から使っていたので安心感はありますね。
しかし、このスペリオールという弦、弓の引っ掛かりという点で少し今までのヤーガーとは異なります。良く弓の毛と噛み合うのです。
 
特にCとG線は、タングステン巻きとは言え、とてもしなやかでスピロコアのタングステン巻きよりも残響が長く、私としては、今のところ気に入っております。ヤーガーにはそれまでタングステン巻きの弦は無かったですよね?
 
以前にAとD線は使ったことがあるのですが、スペリオールの場合、4本とも同じ弦で統一した時に各弦の良さが活かされるのではないかと感じました。
これは、各楽器によって個性は異なるので、色々張って実験する必要はあります。私の楽器には良く合っていると思いました。KIMG0786