◎今後の目標
最後に私が今後、チェロ教師として目指している事をお話し致します。
まずいつも考えていることは、いかに大阪でのチェロの生徒をもっと増やすかということです。大それた事を言えば大阪市に良識あるチェロスクールの伝統を作りたいという事です。垂水教室は幸いなことに、少しずつではありますが、確実に生徒は増えつつあります。将来が楽しみです。でも大阪の教室はまだまだなのです。とにかく生徒がいないことには大阪の文化云々とか言っていても何も始まらないからです。極端にいえば、演奏を一人でいくら頑張っても文化には何の影響も与えないということ。確かに演奏すること自体は楽しいことではありますが、それは単なる独りよがりに過ぎないのです。社会に貢献出来てこそ初めて音楽家として活動してきた意味が生まれるのではないかと思うのです。才能のあるチェロ弾きをもっと育てたいのです。ここで私が言う才能とは、ただ指がよく回るだけとか器用に弾けるという意味ではなく、音楽を芸術として捉えることが出来る感性のことです。
私の師匠である林峰男先生もおっしゃってますが、文化の発展に直接影響を与えることが出来るのは“教えること”以外ないのです。一般的にコンサートなど何でもやればいいのだ、楽しければ何でもいい、やることに意義があるのだ、それが文化だと言わんが如くの演奏会が多過ぎるように思います。それではあまりにも刹那的過ぎるとは思いませんか?端的に言うと、そんなつまらない演奏会など別にやる必要性などないのではないでしょうか。良識のある音楽家にとって、将来文化の発展を担う良識ある若い演奏家を育てることこそ本当に意義があり責任があり、またやり甲斐のある仕事なのではないでしょうか。
才能は育てるものです。しかし残念ながら教師の教えることに関する才能不足や無知、無関心によって才能を潰してしまっているようなレッスンは今まで沢山見てきました。
これはチェロだけに限らず、ピアノ、バイオリン、フルートなどすべての楽器に対しても同じことがいえます。人を教える時は、決して片手間であったり気分で教えてはならないし、常に研究を怠ってはならない、といつも自分を戒めています。
次に、出来たらチェロアンサンブルも大阪“ハナテン”でやりたいですね。
チェロオーケストラというのも面白いかも知れません。
“チェリステン・ハナテン”なんかどうですか?
あとはチェロアンサンブルやソロのためのコンサートが定期的に出来たらいいなと思っております。これは目標であり未定の予定です。
チェロのアンサンブルだけに参加を希望する方も是非ご連絡ください。年齢は問いません。
教師としての自分史
完
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