先週の土曜日11月10日は久しぶりに林峰男先生のチェロリサイタルを聴きに行ってきました。
場所は滋賀県の大津市にあるフィガロホールという会場。席数は100席程でしょうか、とても良く響き、リサイタルにはもってこいのホールです。聞くところによると、個人が建てたプライベートホールだとか。
 
プログラムはベートーベンのヘンデルの主題による変奏曲、バッハ無伴奏チェロ組曲第一番、フレスコバルディのトッカータ、休憩を挟んでプーランクとドビュッシーのソナタという意欲的なもの。
アンコールはフォーレの「夢の後に」バッハのアリオーソ、ポッパーのタランテラの3曲が演奏されました。
 
林先生の演奏はいつものように力強く豪快で、聴く者を有無を言わさず自分の世界にぐいぐいと引きずりこんでいきます。思わず息を吸うことを忘れるほど。さあ皆さんで音楽を楽しみましょう、などといった生ぬるさは一切無し。あの厳しさはお若い頃の先生とまったく変わらないどころか、渋みも加わり凄みすら感じさせるものがありました。
 
最前列で聴かせていただきましたが、若い頃、先生の元で怒られながら修行していた頃にタイムスリップしたようで、聴衆の一人にもかかわらず緊張のあまり思わず背筋が伸びました。いまだに先生にはいろんなことを教えていただいています。
 
幸いにも当日、当教室の生徒で中学生のT君も聴きに来ていたので終演後、先生に紹介することができました。
来日している時、もし時間があればレッスンしてくださる
ということになり、先生の厳しいレッスンを受けることができるほどのレベルまでいかに持っていけるかが、今後の私の課題となりそうです。
 
コンサートが終わり帰宅してからも精神状態は余韻を通り越した放心状態で続き、それは今でも続いています。
 
添付した写真で手前に写っているのは私の生徒T君です。
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