レーガーの楽譜はヘンレ社から原典版として出版されていますが、この版を使うのには多くの問題があります。まず編集者の個人的な考えがあまりにも多く書き込まれ過ぎていることが挙げられます。とにかく指使いとアップやダウンの弓使いがびっしり書かれています。とにかくフィンガリングの数字も大きいので、ただの目障りにしか過ぎません。

これらの書き込みをいちいち修正ペンで消していると手間が凄くかかるうえ、とても楽譜が汚くなります。
これでは原典版ではなく校訂者の版と言わざるをえません。
出版者は何の目的で原典版という文字を入れたのか、その意味をも考えさせられます。
ヘンレ社の原典版は校訂者が演奏家ということが多いように思います。その結果ボーイングやフィンガリングが多くなったのでしょう。
楽譜は資料として大事ですが、同時に実用的でないといけないと思うのは私だけでしょうか。