◎演奏における感情の問題 音楽教師とは?1
チェロ教師をしているとよく、“自分の演奏には感情がこもっていないのではないか?”とか、“気持ちのこめ方が分からない”、などと不安に思っているアマチュアや生徒の話を聞きます。しかしそんな悩みを持つ人は結構多いものです。プロの中にもいらっしゃるかも知れません。
私はそういう人に対して、こう断言します。“そんなことは絶対ありません!今のままで感情は十分過ぎるほどこめられていますよ”と。
演奏とは、極簡単に言えば、今弾いている曲と素直に向き合い、ただ共感すること。
つまり、美しいな、とか楽しい曲だな、悲しい曲だな、などと思うだけでいいのです。難しく構えるのはよくありません。訳の分からない曲だな、自分には理解出来ない!これでもいいのです。これが曲に対する共感なのです。これが音楽をするうえで最も重要な基本です。
それ以外ありませんし、それだけで十分です。それで気持ちはそこにはこめられます。曲を弾く時に何も感じず考えず、ただ機械を操作するように弾く、という人などいませんよね? もしそういった方がおられたら、私は音楽などお止めになることをお勧めします。
まあ、そんな人は、そんなこと言われなくても音楽なんかやりませんよね!
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