◎ 毎日の練習 6

さて、バッハに於ける練習の方法ですが、私は曜日によって弾く曲を決めています。
この組曲には全6曲でひとつの大きな流れがあります。また各曲にも6曲という小さな流れがあります。
なんとかその流れを実感できる方法はないかと考えた私はある方法を思いつきました。
曜日に番号を当てはめていくのです。
例えば月曜は組曲第1番、火曜が第2番…というふうに。
なんといっても月曜は週の幕開けに相応しい第1番。どう考えても日曜が第1番とはならないのです。それが日本人的でもあると自分では思っています。日本人にとってはとにかく月曜から週が始まりますから、週末は日曜日なのです。
月曜から順に弾いていけば土曜日が第6番です。日曜日には全曲弾きます(最近は体力と気力が続かず第4番で脱落することが多くなりましたが…)最初から弾いた時の第6番と苦しんでたどり着いた挙げ句の果ての第6番とではその曲がそこに存在する意味が際立って感じられ、響きの点でもまったく異なって聞こえるのです。

その週に練習できるのが木曜しかなければその週は第4番だけ、ということもあります。
この方法で練習していきますと、どちらかというと曜日感覚が無くなりがちな音楽家の生活に曜日感覚がもたらされるようになるし、生活にリズムが生まれます。また曜日が音階のようにも感じられるようになるのです。例えば月曜はドの日、火曜はレ…というように。ミとファが水曜と木曜なんか、何かわかるような気がしませんか?
シは日曜日。来る月曜を導き出す日です。

ちなみに曜日と音階はまったく無関係ではありません。
古代ではきっとどこかに繋がりがあったはずです。
ヨーロッパだけでなく人類にとって6という数は特別な数字です。6曲セットになった曲はとても多いのです。それを曜日に当てはめる。
各数字には独特のキャラクターがあるはずです。それを当てはめることによって、それぞれの曲の持つキャラクターや立ち位置が理解しやすくなります。

こんな練習方法、面白いと思いませんか?

終わり