このことに少し関係しているのですが、とても面白く感じることがあります。わかりやすい例で言えば、上手く弾けていない方、音がとても汚くうるさく感じる方の演奏を聴いてよく思うのですが、私の感覚からすると、この時間的空間的な枠からはみ出していたりしていることが多いように感じることがよくあります。よく聴くと無理矢理濃度の高い音を詰め込もうとして頑張っている。結果自分の首を絞めて弾けなくなってしまったり、むやみやたら音を詰め込んだために耳障りになってしまった演奏をよく耳にします。物事は緊張と緩和が必要。不協和音は必ず静かに解決するのです。それでバランスが取れるのです。不協和音も協和音も同じ音の価値で弾いてしまっては自然なバランスを壊してしまうということです。三輪昭宏氏がいつも言ってる「正負の法則」、人生悲しみ苦労があれば必ず喜びがある。悲しみだけの人はいない。人生楽あれば苦あり。これなどまさにこの話と同じです。音楽と相通じるものがあります。もう一度、昔の人の音楽のとらえ方を見直し、現代に活かすべきではないでしょうか。
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