4 地球への帰還

いろんなことを体験したミシェルはやがて地球に帰ることになりました。そこでこの星で体験したことを本にしなさい、という約束をタオと交わすのです。文章を書く才能など全く持たないミシェルにあらゆるバックアップをしてくれるというわけです。実際に文章を書くことから出版社選びなど、すべてとんとん拍子に事が運びました。つねに誰かから語りかけられて書いたようにイメージが途切れることは無かったようです。地球に帰還する直前、ある星降る夜、浜辺にてタオの仲間達と夜空を見上げたミシェルはタオに地球はどれかと尋ねます。彼女が指し示したのは何の変哲もないただの小さな星。そう、それが私達の太陽だったのです。それを見たミシェルの心中はどんなものだったでしょう!小さな光ですがその光は肉眼では見えない地球の家族を温め、植物を芽吹かせ育てている。

この場面はとてもロマンチックで、まるで絵を見ているようです。

地球を旅立ったミシェルは正確に九日目に自宅の庭に帰ってきたのです。
彼はティアウーバ星でオーラを見る能力と言葉を理解する能力を学習手段として与えられましたが、これらは地球には持ち帰ることができません。その代わり彼が持ち帰ったのは人類にたくさんの利益を与える“知識”だったのです。