其ノ十一
さて、ガット弦の話が出ましたので、その選び方や使い方についても少し考えてみたいと思います。
まずどこの楽器店でも買うことができるプレーンガットの弦は、現在ピラストロ社の物が主流でしょう。これはコルダという銘柄で出ています。カタログを見ると色々なゲージがあるようなのですが、日本には真ん中のゲージのものしか輸入されていません。ピラストロのガット弦は牛腸で作られていて羊腸の物に比べて音はかなり硬質です。
日本で手に入る羊腸のガット弦といえば イタリアのTORO社の物が何と言っても最高でしょう。ピラストロのものよりゲージの種類も多くすべて日本で手に入れることができます。そしてコーティングの有り無しやG線とC線の巻き線の材質も選べます。このガット弦を弾けはガットは音が小さいとか音が硬いという間違ったイメージは完全に吹っ飛びます。
尚、TORO社からはテイルピースガットも発売されており、スチール弦を張らない方やバロックチェロを弾く方にはオススメです。音がより一層まろやかになります。
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