◎ 毎日の練習 3
解放弦と1stポジションのウォーミングアップで身体が目覚めると次は音階の練習です。
一般的に音階の練習は左指の訓練として行われるのが普通ですが、必ず調の性格の確認としての練習を怠らないようにしたいものです。旋律としても美しく聞こえるように細心の注意を払います。
特に半音の部分がしっかり歌えているかは最も注意すべき点です。どんな音階システムを使用するかは、テクニックの習得を目的に使用する場合には重要な問題ですが、音楽的な練習に使用するなら、自分が一番使いやすいもので良いでしょう。私の場合はフォイヤールの教則本“毎日の練習”にあるシステムを中心に使っています。その他はベッカーの物とかコスマンやクレンゲルの教則本にある物も使います。
後はアルペジオの練習ですが、これはアルペジオを和音として楽器を響かせるためには欠かせない練習です。コスマンの教則本にあるアルペジオ練習はとても合理的なシステムで書かれており、長短全調アルペジオの練習が無理なく出来るように工夫されています。とても難しいですが、個人的にこのメソードは大好きです。
ここまで弾けば後は練習曲などあえて練習する必要もないのですが、持久力をつけたり気分転換のつもりで弾くのも良いことだと思います。
次は私が自分のために使っている練習曲についてお話しします。
続く
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